僕は、ノーテンキに世界平和を唱えるバカなロマンチストは、嫌いです。というか、冷笑の対象にしかなりません。人間が生き残るというのは、常に戦いなのです。だからといって、戦争を肯定しているわけではないですが、現実は現実として受け入れないと、おかしい、と僕は思うのです。
その権力の世界から人は逃げられません。
が、しかし、そんな腐った現実からのがれたい、「そんなもの」ではない「どこか」へ逃げ出したいという気持ちがいかに人類に深く根ざした気持ちかは、わかるはずです。 その理想主義的な気持ちが、共産主義のインターナショナリズム運動を生み、シオニズム運動を生み、合衆国を白人にしてつくらせフロンティアを制覇させるなどの行為を生み出します。
僕は、だいたい最悪の帰結に終わった人類の実験は、大抵が、ひどくせつなく理想的な楽園願望からはじまったと思います。
そして、唯一資本主義やアングロサクソン的なシステムが、勝ち残っているのは、 現実の弱肉強食を前提として受け入れる システムを構築しているからだと思います。
『ヴィンランドサガ』幸村誠著③/王のいない土地|旧館:物語三昧~できればより深く物語を楽しむたlに